あらすじ

主人公、高遠恵輔は目を覚ますと、6人の女性たちとともに、白い無機質な空間に閉じ込められていることに気付く。

どこからともなく聞こえてきた機械音声は、突如"ゲーム"の開始を告げる。そのルールは、恵輔を『開錠者』に、女性の一人を『鍵穴』に指定し、指示に従って『鍵を開ける』こと。

反抗する恵輔だったが、突然器具に繋がれ拷問を受ける都子を見せつけられ、絶句する。その姿に、彼は己に秘められた破壊衝動と凌辱への欲望が反応していることに気づいてしまう。

それを見抜いた、６人の女性の内の一人、クラスメイトの合歓は彼の唇を強引に奪い、服従させる。

否応なく開始されてしまうゲーム。恵輔はゲームという建前を使って、欲望のままに女性たちを凌辱していく。

果たして彼は"獣"に成り果ててしまうのか。そしてゲームの裏で手を引く人物の正体とは――

チェックポイント！

ハイクオリティの音楽と、ストーリーの織りなす上質の作品

クロックアップより発売された、クローズド・サークル物のエロゲー。

当初からその斬新な設定や過激な凌辱描写が話題となり、売上ランキングでも上位に登り詰めていた。

また、本編とは直接関係ないが、オープニング曲のクオリティがかなり高い。

最近のJ-POPと比べても遜色ないか、むしろ勝っているほどで、歌い手の伸びのある高音はまさにプロフェッショナルのそれである。

音楽がさらに本作のクオリティを引き立たせ、上質の作品に仕上がっている。

凌辱ゲーと思いきや、シナリオゲー

イロモノ作品と敬遠されがちな本作であるが、トゥルールートでは思いもよらない展開が待っている。

そのシナリオの素晴らしさたるや、もはやシナリオゲーと言ってもよいほどだ。

前半の鍵穴ゲームや、各キャラクターの正体が次々と明かされる物語の後半はまさに手に汗握るサスペンスな色合いを帯びる。

前半は抜きゲー、後半はシナリオゲーと、二つの側面を併せ持つ本作はぜひともお勧めできる。

クローズド・サークルが書きたい人へ

クローズド・サークルとはミステリー用語で、外界との往来が遮断された状況で展開される物語の事を指す。

有名どころでは映画、「SAW」 や、小説では「インシテミル」 「十角館の殺人」 などがある。

ライトノベル作品ではクローズド・サークルものはあまり見ないが、だからこそねらい目だと言える。

特定の空間の中に数人の人物を閉じ込めて、物語を展開させるというのはある種、人体実験的な側面がある。

外界からの刺激が一切ないので、作品の内容は否が応にもキャラクターの内面及び、人間関係に迫っていくものにならざるを得ない。

この種の物語は、社会的な知識があまりなくとも書くことができるという利点もあるが、逆に人物描写にリアリティがなければ一気に作り物臭くなるという危うさもある。

だがそのリアリティは、他作品から借りてきたものに自分風のアレンジを加えるという方法で乗り切ることもできるのだ。

プロの作品は、当然のことながらある一定の水準を満たしている。なので、その水準を満たした作品をベースに自分なりのアレンジを加えれば、立派なオリジナル作品として成立するのだ。

しかもベースがプロ作品なので、作品レベルもある程度高くなっている。

本作Euhporiaは、「凌辱ゲーム」を全面に押し出しているが、そういった極限状況の中で人間がどういう心理状態に陥るかという事を鮮明に描き切っている。

物事の感じ方は個人の性格によるものが大きいが、本作では「わがままっ子」「無口な知的少女」「真面目な女性教師」「ドM女」と、様々なタイプが登場するので、それぞれの性格に合わせた反応が勉強できる。

euphoriaをプレイして、クローズド・サークル作品を書いてみよう。

まとめ

いかがだっただろうか。

本作をプレイするにあたって注意点がいくつかある。
まず、序盤は凌辱シーンが非常に多いため、苦手な方は注意したほうがいいだろう。

また、スカトロや失禁、電流攻め、水攻め、くすぐり地獄、ギロチンといったヒロインたちに苦痛を与える数々の拷問器具が登場する。 フィルターで視覚的なグロは回避できるが、シチュエーションそのものをなかったことにはできない。

そのため、本作はそういった耐性がない方ははじめからプレイしないことをお勧めする。 エロゲーのプレイは、どこまで行っても自己責任でお願いします。

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