【挫折したエロゲー】

〜Eroge that couldn't play through〜

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いつかは必ずハズレを引く時が来る

エロゲー大好きの筆者だが、当然中にはつまらなくて途中でプレイを辞めてしまったエロゲーもある。

それも、無名の作品ではなく、筆者がネットで調べてそれなりに知名度をもっていた作品である。決して冒険して失敗した訳ではない。

エロゲーマー歴が長くなると、いつかはハズレのエロゲーを引く時が来る。例えネットで有名な作品を調べてプレイしていてもだ。

我々は人間であるからして、それぞれ好みがある。ネットで絶賛されている有名作品であっても、まったく受け入れられないこともあるのだ。

エロゲーは安くない娯楽であるために、ハズレを引いた時のショックは大きい。6000円〜7000円出して買ったエロゲーがつまらなかったら、その悔しさはかなりのものである。

このページでは、筆者がこれまでに挫折した作品とその理由を述べる。

初めに言っておくが、これはあくまで筆者の好みに合わなかっただけであって、作品自体を否定するものではない。

だが、自分が挫折してしまった作品とその理由を分析することは、創作をするにあたって自分の得意分野、不得意分野の把握や反面教師とするのに役に立つ。

ハズレを引いても、ただ「悔しい」と思うだけで終わらないようにしよう。解体、分析して自らの創作に生かすのだ。
それこそが創作を志す物の正しい心構えである。


チェックポイント!

挫折した作品その@”Fate/Stay Night”

あらすじ
「聖杯」、それは数十年に一度現れるとされる、持ち主のあらゆる願いを叶えると言われる杯である。

とある日本の地方都市「冬木市」を舞台に、7人のマスターは7騎のサーヴァントと契約し、聖杯を巡る抗争「聖杯戦争」に臨む。

無論、聖杯を手にできるのはただ一組、ゆえに彼らの戦いは、最後の一人になるまでの殺し合いである。

半人前の魔術師として生きていた主人公、衛宮士郎は、偶然にもサーヴァントの1人、セイバーと契約し「聖杯戦争」に巻き込まれてゆく。


いきなりの超有名作品である。フェイト、あのフェイトだ。

エロゲーをやらない人でもこの作品を知っている人は多いだろう。もしかしたら本作をエロゲーだと知らない人がほとんどかもしれない。

エロゲーから始まり、漫画、アニメ、映画、コンシューマーゲームと、その勢いは留まる事を知らない一流作品である。

だが筆者、脱落してしまった。無念の脱落だ。

その理由は、ファンに絞め殺される覚悟で言うが、単純につまらなかったからだ。

まずもって、バトルの描写が単調なのである。最初の数回は手に汗握ったが、描写の仕方がこうも似通っているとそのうち緊張感がなくなってくる。

また、主人公の士郎や、そのサーバントのセイバーのキャラクターを好きになれなかったことも大きい。

筆者の個人的見解だが、エロゲーは、メインキャラクターの誰か一人でも好きになれれば、大抵は最後までプレイできる。
だがこの作品、大変申し訳ないが、誰一人好きになれなかった。誰が死のうが、聖杯を手に入れようがどうでもよくなってしまったのだ。

なんとかセイバールートまでクリアしたが、続きをやる気にはなれず、あえなく脱落した。

しかしこの作品、その知名度はもとより、アマゾンのレビューでは軒並み高評価を得ているため、物語としての完成度は高いようだ。
作品レベルの問題ではなく、単純に筆者の好みと合わなかっただけである。

挫折した作品そのA”こなたよりかなたまで”

あらすじ
両親のいない天涯孤独の主人公、彼方は、自らも癌に冒され、その命は風前の灯だった。。そんな彼の支えになっているのは、耕介と佳苗という2人の幼馴染だった。

耕介は、たびたび家にやってきては抗癌剤の副作用に苦しむ彼の面倒を見てくれる。だが、彼方は自分に恋愛感情を抱いている佳苗には病状を打ち明けられずにいた。

そんな彼の前に当然現れる金髪美少女。クリスと名乗るその少女の正体は、永遠を生きる吸血鬼だった…。


”Fate Stay/Night”に比べると格は落ちるが、本作もエロゲーマーからの人気が高い作品だ。

生と死について深く考えさせられる本作。しかし筆者は脱落した。

確かにこの作品、主人公の癌との戦いを生々しく描写した点など、迫力のある見るべきシーンもある。

しかし、筆者が感じた最大の欠点として”日常描写”が致命的につまらない。

日常描写とは、例えば学校に向かう通学路でのたわいない会話だったり、昼休みのお弁当を食べながらの談笑など、盛り上がるシーンからシーンへのつなぎの場面である。

ここでキャラクターに愛着を持たせたり、さりげない伏線を張っていたりすると、クライマックスでプレイヤーに大いなる感動を与えることができる。

だが、日常シーンというだけあってそこには盛り上がりがないため、もろにライターの筆力が露呈する部分でもあるのだ。気を抜けば、その冗長さに、あっという間にプレイヤーは去っていく。

失礼ながら、筆者はこの日常シーンのつまらなさで挫折した。

これは当然ライトノベルにも同じことが言える。日常シーンがうまく書けない作家は、決してヒット作を生み出すことはできないだろう。

日常シーンが抜群にうまいライターとして、丸戸史郎があげられる。

彼の代表作「WHITE ALBUM2」をプレイしてみると、誰かが死んだり、殺されたりといったショッキングなイベントシーンをほとんど使っていないことが分かる。

それでもあれほどの名作を残すというのは、それはもう日常シーンが抜群にうまいという他ないのだ。

挫折した作品そのB”銀色”

あらすじ
『銀糸』、それを手に入れた者はどんな願いでも叶うという伝説がある。
平安、鎌倉、大正、そして現代と時代を超え、それに関わった人々の物哀しい物語。


ここまで来ると知名度はガクッと落ちるかもしれないが、それでも古参エロゲーマーの間では評価が高い。

この作品、エロゲーとしては極めて珍しく、プレイを開始する前にテキストと音声を英語か日本語で選ぶことができる。

本作も、第一章までは頑張ってプレイしてみたが、ダメだった。終始雰囲気が鬱々としていて、キャラクターにも感情移入できないのだ。

独特の雰囲気があり、感性の豊かな人ならば何かを感じとることができるのかもしれないが、貧弱な感性の筆者にはそれはできなかった。

どちらにしろ、初心者向けの作品ではないと感じる。

まとめ

”サンクコストの罠”という言葉がある。

例えば新しく買ったエロゲーを期待に胸躍らせながらプレイ開始した。
しかし、出だしはあまり面白くない。それでも途中から面白くなることを期待しながらもプレイを続けるが、一向に面白くならない。
段々とプレイするのが苦痛になってきた、しかし高い金を出して買ったエロゲーを途中で辞めるのは悔しい。

そうしてずるずると、もはや義務感のように駄作のエロゲーに時間を費やしてしまう。
サンクコストの罠にハマってしまった例である。
【sunk cost】とは、もはや回収不可能な費用のことを言う。ここでは、駄作のエロゲーを買うのに使ってしまったお金のことになる。

そのお金はもはや回収できないのに、駄作にお金を使ってしまったという事実を受け入れたくないがために、つまらないエロゲーに貴重な時間を費やしてしまう。

少々値の張るエロゲーを途中で辞めるのには勇気がいる。
あと少しプレイすれば面白くなるかもしれない。常にそのわずかな希望にかけてプレイを続けてしまう。
あと1000円かければ当たるかもしれないと、お金をつぎ込み続けるパチンカーに似ている。

もちろん、エロゲーの中には序盤はつまらないのに、後半から怒涛の展開を繰り広げるものも存在する。マブラブシリーズ等がそれにあたる。

しかし、そういったエロゲーはネットの情報を見れば”後半から面白くなる”という情報があちこちに載っている。それがあればプレイを続けてもいい。

確証もないのに、つまらないエロゲーにお金のみならず時間までも割いてしまうのはあまりにばかげている。
勇気をもって「切ろう」。

切り所がわからないという人は「1章の終わり」、あるいは「1ヒロイン攻略」した時点で見切りをつけるかの判断をするとよい。
実際筆者も、上記した作品ではこれらのポイントで見切りをつけている。

ただでさえエロゲーは時間を取られる娯楽である。であるにもかかわらず、駄作にまで時間を費やすのはあまりにも悲しすぎる。
ましてや我々の第一目的は、「エロゲーから、ライトノベルを書くためのインスピレーションを得ること」だ。
駄作は勇気をもって切る。これを肝に銘じてもらいたい。


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