【ef - a fairy tale of the two】


-環境や才能や時代じゃないんです。そんなものは、いつでもどこでも、だれでも言い訳に出来ます-
トップページに戻る

あらすじ

雨宮優子と火村夕。二人はある寒い冬の日、クリスマスの教会で再会する。

2人はかつて共に暮らしていた過去の記憶を思い出し、再会を懐かしむ。

やがて優子はゆっくりと語り始めた、1年前のクリスマスから今日までに起こった物語を。

様々な人々の思いが一つの奇跡を紡ぎだす、出会いと別れの物語――


チェックポイント!

美しい映像と、綺麗な物語が作り出す冬の旋律

この作品は前編に当たる「ef - the first tale. 」と後編に当たる「ef - the latter tale. 」の二編をもって一つの物語を織りなす内容になっている。

オープニングにあの「秒速5センチメートル」で名をはせた「新海誠」を起用。その名に恥じない素晴らしい映像美を見せてくれる。



複雑な構成で物語を展開させる手腕に注目

本作では、4組の男女の物語を綴ることで、メインの雨宮優子と火村夕の物語を浮かび上がらせるという極めて複雑な構成をとっている。

手法としては「群像劇」に近いかもしれないが、明らかに違う。

それぞれの物語は重い内容で純粋なハッピーエンドはないが、登場人物の内面に深く入り込み、その葛藤を事細かに描写し、たとえ望みかなわずとも精一杯前向きに生きていく様が描かれる。

人間の成長を描きたい人へ

古今東西あらゆる”物語”に共通する一つの大きなテーマといえば、”人間の成長”である。

引っ込み事案だった少女が、主人公と触れ合うことで一歩前に踏み出す勇気を得る。

人をだまして生きてきた詐欺師が、余命いくばくもない少女と出会い、そのあまりにも純粋な生き様を目の当たりにして自らの人生を振り返る。

こういった「物語の初めと終わりで登場人物がどのように成長したか」が、人々の興味をそそるのだ。

この「ef - a fairy tale of the two」で描かれる男女の恋愛は、その”成長”に大きく焦点が当てられている。

本ページではその中でも麻生蓮治と新藤千尋の物語を紹介しよう。

新藤千尋は交通事故による特殊な障害で、13時間しか記憶を保つことができない。
そんな少女に恋をした麻生蓮治は、数々の思い出を彼女とつくるが、彼女はそれを端から忘れて行ってしまう。

小説が好きな彼女には「物語を書く」というささやかな願いがあったが、前日に書いた内容を覚えていられないという創作者としては致命的な障害を持っていることから、ほぼ諦めていた。

麻生蓮治はそんな彼女の願いを叶えるため、創作の協力を申し出る。かくして、二人は力を合わせて物語を作り始める。
このストーリー、とても切ないテイストに仕上がっている。

新藤千尋は13時間しか記憶を継続できないため、麻生蓮治を覚えているために彼と共に過ごした時間を文章にして書き残す。

しかし映像で記憶された人と人との触れ合いの記憶に対して、文章の中だけでつづられている誰かとの記憶はあまりにも無機質だ。

考えてみてほしい、今あなたの前に知らない女性(あるいは男性)が現れ、その人物は自分のことをあなたの恋人だという。

そしてあなたは自分が書いたという日記を見せられると、その人物が自分にとっていかに大切な存在かということが事細かに綴られている。

しかし文章でいくら目の前の人物に対する思いを読んでも、心の奥底にある「想い」を取り戻すにはほど遠いだろう。 そんな状況の中で、新藤千尋と麻生蓮治の関係はどのような結末を迎えるのか。ぜひともその目に焼き付けてほしい。

上記は作中の一編だが、幸せな結末とはならないことを知っていて、なお前に進もうとする登場人物からプレイヤーは強いメッセージを受けとるはずだ。

どういう場面で人間は成長するのか、そして成長した人間というのはどのように考え方が変わるのか。こういった部分を学び取れる作品は以外に多くはない。

「ef - a fairy tale of the two」をプレイして、「人間の成長」に目を向けてみよう。

まとめ

いかがだっただろうか。 どのような創作物を創るにしても、登場人物の成長を描かずには物語は成立しない。

それには、「ef - a fairy tale of the two」のような作品を見ることも重要だが、創作者であるあなた自身が日々自己を成長させることも必要だ。

実体験しか描けない作家になってはならないが、実体験が乏しい作家というのもかなり厳しい。

一流の作家は、その人生が一つの物語であるかのように波乱万丈に満ちている。

あなたも人生で様々な壁にぶつかり、嘆き悲しんできたことだろう。その全ては創作につながっている。


最新情報&更新情報

2017.04.24 コラム「隠れた名曲エロゲーソングランキング」を追加しました!

2017.04.19 コラム「エロゲーシナリオブックを読んでみよう!」を追加しました!

2017.03.05 コラム「”喘ぎ声”が最高のエロゲーを紹介」を追加しました!

2017.02.28 作品紹介「僕の彼女はガテン系」を追加しました!

2017.02.26 作品紹介「キラ☆キラ」を追加しました!

2017.02.22 作品紹介「無限煉姦〜恥辱にまみれし不死姫の輪舞〜」を追加しました!

2016.10.05 作品紹介「できない私が、くり返す。」を追加しました!

2016.9.15 作品紹介「手垢塗れの天使」を追加しました!

2016.9.12 作品紹介「生命のスペア」を追加しました!

2016.3.13 作品紹介「Maggot baits」を追加しました!

2015.11.29 作品紹介「MinDead BlooD」を追加しました!

2015.11.23 作品紹介「アルテミスブルー」を追加しました!

2015.10.04 作品紹介「夢幻廻廊」を追加しました!

2015.9.25 作品紹介「ChuSingura46+1」を追加しました!

2015.8.18 作品紹介「真剣で私に恋しなさい!」を追加しました!

2015.7.19 作品紹介「天使のいない12月」を追加しました!

2015.7.04 作品紹介「Dies irae〜Acta est Fabula〜」を追加しました!

2015.4.27 作品紹介「EXTRAVAGANZA〜蟲愛でる少女〜」を追加しました!

2015.3.22 作品紹介「僕の一人戦争」を追加しました!

2015.3.01 作品紹介「グリザイアの果実」を追加しました!

2015.1.24 作品紹介「カミカゼ☆エクスプローラー」を追加しました!

2014.12.08 作品紹介「殻の少女」を追加しました!

2014.11.26 CGギャラリー「SEXFRIEND」を追加しました!

2014.11.25 CGギャラリー「君と彼女と彼女の恋」を追加しました!

2014.11.24 CGギャラりー「家族計画」を追加しました!

2014.11.24 CGギャラリー「装甲悪鬼村正」を追加しました!

2014.11.09 作品紹介「好き好き大好き!」を追加しました!

2014.10.27 CGギャラリー「素晴らしき日々」を追加しました!

2014.10.24 CGギャラリー「穢翼のユースティア」を追加しました!

2014.10.24 作品紹介「媚肉の香り」を追加しました!

2014.10.04 作品紹介「さよならを教えて」を追加しました!

2014.9.22 作品紹介「リゾートBOIN」を追加しました!

2014.9.16 作品紹介「加奈〜いもうと〜」を追加しました!

2014.9.10 作品紹介「痕-きずあと-」を追加しました!

2014.8.29 作品紹介「世界で一番NGな恋」を追加しました!

2014.7.12 作品紹介「らくえん〜あいかわらずなぼく。の場合〜」を追加しました!

2014.7.12 創作ドキュメンタリー「石田衣良ハーバード熱血小説教室」を追加しました!

2014.7.02 創作ドキュメンタリー「Angel Beats! The Making」を追加しました!

2014.6.28 作品紹介「姉汁〜白川三姉妹におまかせ〜」を追加しました!

2014.6.18 作品紹介「Phantom〜Phantom of inferno〜」を追加しました!

2014.6.12 コラム「エロゲーで、タッチタイピングを習得!?」を追加しました!

2014.6.08 コラム「エロゲーライター兼、ラノベ作家の人たちを紹介」を追加しました!

2014.6.06 CGギャラリー「腐り姫」を追加しました!

2014.6.04 CGギャラリー「君が望む永遠」を追加しました!

2014.6.03 作品紹介「SWAN SONG」を追加しました!

2014.5.31 CGギャラリー「もしも明日が晴れならば」を追加しました!

2014.5.30 CGギャラリー「WHITE ALBUM2」を追加しました!

2014.5.29 CGギャラリー「G線上の魔王」を追加しました!

2014.5.29 CGギャラリー「車輪の国、向日葵の少女」を追加しました!

2014.5.23 コラム「美少女ゲームアワードって何?」を追加しました!

2014.5.13 作品紹介「穢翼のユースティア」を追加しました!

2014.5.08 コラム「エロゲーキャラのカードゲームとは」を追加しました!

2014.5.07 作品紹介「School Days」を追加しました!

▲ページトップに戻る


inserted by FC2 system