あらすじ

主人公の田中マサシはアルバイトでその日の生計を立てるフリーター。

彼は、ふと通りかかった建設現場で、関係者から無理やりアルバイトをさせられる。

彼はそこで働く19歳の少女、海藤美咲と出会う。

様々な紆余曲折を経て彼女と結婚した田中は、彼女の父親が経営する工務店を引きついで一級建築事務所にまで発展させる。

順調に見えた結婚生活だったが、ある日彼は寝室で以外なものを発見する。

妙な胸騒ぎを覚えた田中だったが、その後取引先の常務である会田から誘われた懇親会の旅行で決定的な場面を見てしまう。

チェックポイント！

”寝取られゲー”の頂点を極めし作品

今は亡き、かつて栄華を極めた老舗エロゲーメーカー「エルフ」の作品である。

本作はタイトルだけ見ると”ゲテモノ系”作品と思われがちだが、実際の作品では綺麗なイラストと美少女が出てくる正統派のエロゲーである。
（「ガッツ」のようなガチムチのヒロインが登場する訳ではない）

寝取られ属性の人いわく、「死ぬほど抜ける」らしい本作。

属性ではない筆者としては、主人公の妻があらゆる手段で寝取られる本作はプレイしていてかなりきついものがあった。
しかしシナリオのレベルは高く、間違いなく中毒性がある。

ちなみに本作の正式タイトルは「ボクの彼女はガテン系/彼女がした事、僕がされた事/巨乳妻完全捕獲計画/ボクの妻がアイツに寝取られました。」だが、あまりに長すぎるので本サイトでは「僕の彼女はガテン系」で統一する。

対象年齢”大人向け”

さて、本作は「ガチ社会人物」である。

本サイトで紹介した「世界で一番NG（ダメ）な恋」も同じく社会人ものであるが、あちらは正ヒロインのうち２人が学生であったり、シナリオとしてはライトな若者向けと言わざるを得ない。

だが本作では、会社内での人間関係や、取引先との付き合いなどといった描写が登場するガチの大人社会で展開される作品である。

もしかするとエロゲーがプレイできるようになった18歳そこそこのプレイヤーにはハードルが高いかもしれない。

”社会人ラノベ”を書きたい人へ

近年、特定の職業をテーマにした「お仕事系」エンターテイメント作品が台頭してきている。

アニメーション業界をテーマにした「Shirobako」や、ゲーム業界をテーマにした「NEW GAME」等は記憶に新しい。

ライトノベルでもシステムエンジニアをテーマにした「なれる！　SE」や、「はたらく魔王さま！」では作者のアルバイト経験がネタとしていかんなく発揮されており、いずれも発行部数数百万部を誇る大ヒット作品である。

さて、近年こうしたお仕事系作品が台頭してきた理由として、筆者は読者の年齢層の上昇があると考えている。

ライトノベルの読者層は一般に中高生と言われているが、20代から30代の読者も多い。
よくよく考えてみれば、中高生よりも社会人世代の方がこういったエンターテイメント作品につぎ込む金額は多いのではないかと思われる。

ラノベ作家として生計を立てていくという商売的視点から考えれば、ライトノベルを買う層だけがお客さまではなく、アニメのDVDやゲーム、各種グッズにもお金を落としてもらうことは重要だ。

そしてそういう人たちは、学生よりも金銭的余裕がある20代〜30代の社会人に決まっている（逆にそれ以上となると家庭を持ち、これらの趣味から手を引き始めることが予想される）。

下世話な書き方だが、使ってもらう「金額ベース」で考えれば、こちらの方々のほうがより重要な「お客さま」なのではないだろうか。

そういう人たちに共感してもらい、楽しんでもらうには「お仕事系ラノベ」はうってつけだ。

社会人の方々はお分かりの通り、どんな業界で働いていようと、社会人としての基本や悩みは存外似通っているものだ。
新卒1〜5年目の若手の多くはみな、もっと自分の好きな、あるいは向いている仕事に転職したいと考えているのである。

さて、本作の主人公は建設現場のアルバイトから、工務店を営む一級建築士にして経営者になる。
作中では取引先との宴会やら仕事上のやりとりやらの描写が度々出てくる。 大学生の人であれば、それらを見ながら創造を膨らましてみても良いだろうし、既に社会人の方ならば働く人々のどういったエピソードが「物語」になるのか学ぶつもりでプレイしてもよいだろう。

「僕の彼女はガテン系」をプレイして、”社会人ラノベ”を書いてみよう。

まとめ

いかがだっただろうか。

ちなみに本作のエロシーンではヌルヌル動くアニメーション使用になっている。
シナリオ重視でエロゲーをプレイする筆者は、エロシーンを飛ばすことが多いが、本作のエロシーンは不覚にも見入ってしまった箇所もあった。

本作は抜きゲーとしての需要も同時に満たしていると言えるだろう。

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